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日々

インスタグラムに綴るにはなんかあれ

これはただの日記

 

街中のアーケードで指を絡ませながら手を繋いで歩く人々の背中に、その後ろをひとりで歩く私は「不自由」という言葉を投げかける。飲み屋街の路上で唇を重ねる人々には「安い!早い!まずい!」なんてひとりで馬鹿げたことも言える。しかし私のこれまでの20年ほどの人生は自由を振りかざしながらも、どこか慎重だった。Suicaを持っているけど残額があるかどうか分からずに恐る恐る改札を通る感じ。そんな感じ。

 

でもそれは、他者との距離を窺っていたからであって。それくらいは、20年しか生きていなくても分かるんだ。

 

 

 

 

ああ、煙たい。歩きながら煙草を口に咥える人は不自由だ。慎重にすらならないな。

 

 

いや私は煙草は吸わないんだけれども。吸ったことあるってだけ。

初めて吸った煙草の味は、今はまだ覚えているんだけれども、あと数年もすれば忘れてしまうんだろうな。マルボロの優しくない煙が自分の肺の中を伝っていくアレ。

 

煙はすぐに消えるのにな。記憶はなかなかすぐには消えない。 

 

 

 

通りがかったコンビニに吸い込まれるように入った。若い店員さんが私に「いらっしゃいませ〜〜」と挨拶をする。いや、これは挨拶ではなくおそらく単なる言葉の記号のようなものである。あときっと、語尾が長ければ長いだけ退屈なのだろう。いらっしゃいませ〜〜。記号は換気扇の中に流れていく。

 

自由が欲しくて不自由を手にする、

この店員に少しだけ同情してみる。

 

いつも通り、ポイフルとポカリスエットだけ手に取りレジに向かう。店員の後ろに陳列された手のひらサイズの箱を眺めて、言いかけて、やめた。

 

 

お金を払うと、店員は無造作に商品を袋に詰めた。さすがに接客としての態度が良くないな。私のバイト先にこのような後輩がいなくてよかった、なんて思う。

 

 

 

コンビニを出ると、ラーメン屋の行列が傘模様になっていた。天気雨か。原付にワイパーとかないしな。仕方がない。

西日に向かって走り出す。